仮説③

仮説③

 

アンケート結果から得られた情報によりますと「精神的に不安定である」という項目も37件と半数以上にのぼります。また、精神的に不安定であるとは、言い換えると情緒不安定とも言えます。情緒不安定は精神疾患・身体疾患などの一症状としてあらわれることもあり、その要因には、身体的なものと精神的なものの2つがあります。

情緒不安定なときはどうすればいい?原因や診断、対処法などを解説します - LITALICO仕事ナビ

身体的な要因

身体的要因には以下のものが考えられています。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、低血糖症、睡眠不足などの生活習慣、生理・妊娠や出産に伴うホルモンバランスの変化、カフェインやニコチン、アルコールなどの物質の作用、などです。原因は以下に記述しています。

 

甲状腺機能亢進症(バセドウ病

バセドウ病甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、動悸や息切れ、手足の震え、疲れやすさやだるさなどさまざまな全身症状が起こります。新陳代謝が活発になりすぎることで常に運動しているような状態になり体が消耗していくような症状です。バセドウ病は自己免疫疾患で原因が何か明らかにはなっていません。

一般の皆様へ|一般の皆様へ|日本内分泌学会

 

低血糖症

低血糖とは、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が異常に下がることによって、軽度な低血糖では、発汗、不安、頻脈、手や指の震え、顔面蒼白などの交感神経刺激症状が、少し進むと、頭痛、目のかすみ、集中力低下、生あくびなど中枢神経の症状が出始め、さらに低下して重症になると、異常な行動、痙攣、意識が遠くなる、刺激昏睡(意識消失)など、命にもかかわるような深刻な症状が出てきます。その症状の原因は、ほとんどが糖尿病の患者の血糖を下げる薬の効きすぎによるものです。まれに、膵臓インスリン産生細胞の腫瘍、下垂体や副腎のホルモン分泌が低下する病気(アジソン病など)、肝疾患で肝臓がブドウ糖をグリコーゲンとして蓄えられなくなった場合、肥満外科手術の術後、糖代謝異常症などによって引き起こされることがあります。

低血糖(低血糖症)とは(症状・原因・治療など)|ドクターズ・ファイル

 

睡眠不足などの生活習慣

生理、妊娠や出産に伴うホルモンバランスの変化

カフェインやニコチン、アルコールなどの物質の作用

   
精神的な要因

精神的要因には以下のものが考えられています。しかし、どの症状もその原因は明らかになっておらず、示唆されている要因はストレス、遺伝的・精神的気質によるものです。

うつ病

うつ病|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

不安障害

不安症の概要 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版

双極性障害

双極性障害 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版

統合失調症

統合失調症 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害の概要 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版

自律神経失調症

自律神経失調症 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

ストレスに対する反応
不安な感情の表出

 

結論としては、「精神的に不安定である」に関する仮説は立てられません。その要因となるものも原因がほとんど明らかになっていないものも多く、病気によって発症するものであれば病院での診断で明らかになるかと思います。また、ストレスが関わっていることが示唆されていますが、ストレス自体が複雑に絡み合って発症するようですので、これによってPATMが発症するのか、はたまたPATMによってこの精神問題が発生しているのか因果関係がわかりません。